今回は特にブランドを紹介する事は無く、"ファッションと音楽の関係性"についてのコラムを書いていく。
1950年代,60年代,70年代という時代の中で忘れてはならないファッションカルチャーがある。
"ロッカーズ"、"モッズ"そして"パンク"である。
ロッカーズは、エルヴィスプレスリー、エディコクラン、バディホリィ等のロカビリー音楽を好んで聴き、レザージャケット、ジーンズ
という格好が中心だったが、モッズはおしゃれなスーツを着て、ベスパにまたがり、The Who,KINKS等を好んで聴いた。
60年代、The Beatlesの登場により、日本にもモッズの流れが入ってきたが、ロンドンのモッズスタイルではなく、GSとしてのスタイ
ル に変化した。 GS時代では、ブルーコメッツ、ザ・スパイダーズ、ザ・タイガース等が脚光を浴びる事になる。
新しい音楽のカルチャーが生まれる時は、必ず新しいファッションも誕生する。
60年代、ベトナム戦争が激しさを増すこの時代の中で登場したのが、ジミ・ヘンドリクス、ジャニス・ジョプリン、グレイトフルデッド
といったバンドやミュージシャン達だ。カウンターカルチャーの象徴であり、ヒッピースタイル、サイケデリックという色をより濃厚に
していった。
時代は移り70年代、ロンドンでは、The Clash,Sex Pistolsの影響でパンクファッションが登場する。
日本でのパンクファッションを 想像するとヴィヴィアンウエストウッドを想像する人もいるが、これはpistolsに関係したマルコム・
マクラレンがヴィヴィアンの服を 運営していたのブティックで扱っていた為と思われる。
なぜここまで音楽とファッションは直接的な関係があるのか。
それは大きく2つの要因が考えられる。
1つは、ファッション、音楽、アートの3要素が絡みあうことで、自分を表現する事が可能だという事だ。
つまり人の心や感性というモノをエクスポートする手段がファッション、音楽、アートであり、 大衆の日常にあるものが音楽とファッ
ションだったということだ。
この3要素は独立した3要素ではなく、あたかも光の3原色の図の様に重なりあう共通したモノが存在する。
それこそ、人々を熱狂させ、時代の歴史として記憶される為に必要なモノなのだ。
もう1つは時代背景だ。
50年代、利権を巡る大規模な戦争が現在の先進国を中心にあった。
その最中、人々は日々の生活に怯え、自由を夢見た。 アフリカ系黒人は人種差別に耐え、Bluesで自由を訴え、rockやjazzを生み
出した。 大きな時代のウネリで生まれた偉大なバンドやミュージシャン達は自由に平和と愛を歌う。
そんな彼らに憧れ、怯えていた大衆も自由に歌を歌うことで恐怖から立ち上がろうとした。
モッズ、ロック、パンク、ヒップホップなど様々なファッションスタイルがあるが、それは自己表現と同時に 日常を生きる為に必要な
ことだったとも言える。
近年、音楽とファッションの関係はさらに細分化されたモノになってきている。
インターネットの登場後、手に入れられない情報は無くなり、多種多様な自己表現の仕方や表現の場が発生した。
その為、今では過去の様に、大衆が同じ方向を見るという"右向け右"の現象は起こりにくいとさえ感じる。
音楽とファッション、そこには密接な関係があるが、等身大の自分に応じたリアリティーのあるモノを選択し、楽しみたいものだ。 |